ヤマハにNS90 というスピーカーがありました。
これです。以前からネタとして書こうと思っていて忘れていたのですが、今回は倉庫から引っ張り出したこのスピーカーについて書きたいと思います。
驚きの内容ですよ!
もう恐らく10年以上前になりますが、ハードオフでペアで1000円とかで売ってたのを確保したものです。安いしウーハーでも取り出しておくかな、くらいの気持ちでした。
持ち帰り聴いてみると、なんだか酷い音なんですよ。なんじゃこりゃ、と。恐らく市販スピーカーで購入したものの中でベスト3に入る酷い音なんです。
高域はツィーターなってる?と思うようなレベルでバランスもくそもないような音なんですよ。ツィーターが凹んでいたのでツィーターがダメなんかな、くらいに思ってそのまま倉庫へ。
しばらくしていじり倒すものがなかった時にNS90を思い出し引っ張り出して再度視聴。やはり酷い音です。
で、ばらすことにしました。吸音材は足りてないからこのせいか?とちらっと思いましたがそういうレベルではない。で、バラバラにしてそれぞれチェックしてみたのですが、意外なことにツィーターはちゃんと生きてます。
・・・・・?
なんでこのユニットであんな音になる?と頭の中でクエスチョンマークがずらりと並びます。
ネットワークのコンデンサとかに異常なんか?とネットワークをチェックしようとしましたが、背面に貼り付けてあり取り出せません。しかし、原因が気になるので箱もばらしてネットワークを取り出してチェックしました。
パーツをチェックしてみると問題ないようなんですよ。しかしよく観察してみるとなんか変だな?と。TW用のコイルどこに繋がってんだ?見ても意味不明な繋ぎ方になっています。
回路図起こしてみたんですよ。上のネットワークの配線図がこれです。
これは一体何?なんでこうなった?
正しく-12db/octにするなら
こうなっていないとダメですよね。
よくよく見るとコンデンサを繋ぐ場所が一つずれてることを発見しました。
元々の配線
↓
コンデンサを一つずらした配線
このように繋ぐと正しい-12db/octになります。
いやー、ヤマハでこんなことが起るのねえ。びっくらこきましたよ。中華製デジタルアンプとかスピーカー端子のプラスマイナス逆ってことが2度ほどありましたが、ヤマハでこんなことがあるなんてねえ。しかもまだそんなに落ちぶれていない日本のオーディオ時代のものですよ。もう凋落始まってたころの製品?ちょっと詳しくはわかりませんけど。
ヤマハのNS90を聴いて、なんて眠たい音なんだろう!と思った場合はネットワークのコンデンサのつける位置が一つずれている可能性がありますのでチェックしてみるのも良いかと。
コメント
ヤマハ NS-300: NS90のウーハー二個のトールボーイ型でヤフオクで入手したらツイータードームがシワシワで外してドライヤーで温めて整形したけど多少改善しただけでシワが残ってます。
で、低中音が出過ぎで高音が弱い。仕方ないので、ウーハーの感度下げることにしました。
黒のビニールテープをコーンに沢山貼ってみたらウーハーのレベル下がったので下のウーハーに沢山重ね張りして、上のウーハーには一重に貼ってみたら何とかバランスが取れました。 要するに感度下げです。
もしかしたら、このスピーカーもネットワークの部品接続ミスかもですね。
確認してみます。 それにしても、トールボーイ重過ぎで汗 (笑)
N.Yasuda様
コメントありがとうございます。
このツィーターしわしわになってるものがほとんどですよね。
私が持ってるものもしわしわです。花びらのような形で凹んでるのでそういうデザインとして見るしかないですかね(笑)
ビニールテープを貼るというアイデアですが剛腕ですね!
感度下がるくらいですとm0が増えてf0が下がっていそうです。
感度下げるだけなら固定抵抗入れてあげるか、アッテネーターかましてあげる方が良さそうな気もしますが。
しかしその状態ですと、fd値下げて重低音再生も可能になる可能性もありますね。
ネットワークいじって3ウェイ化するのも楽しそうです、が、大変そうでもありますねー
接続ミスの件ですが、たまたま私が入手したものだけがミスだったのか、
それとも私の個体のネットワークをはんだ付けした人間が作業した分全部だったのか、
まさか全ての個体全部間違っているのか、
そこがとても気になっています。
そしてヤマハがこのことを把握しているのかどうかも。
こんばんわ、だいぶ日にちが経過してたまたま再度、ブログにアクセスしましたので、その後の改良などを書いてみたいと思います。
ウーハー2個のスピーカーでそれぞれにCutOffの異なるLPFを取り付けて重低音と素直な中音を鳴らすスタガードウーハー方式があります。
下のウーハーにテープを重ね張りしてf0下げて、上のウーハーは軽くテープを貼って分割共振を防いで中音や低音のレベルをツイーターレベルに合わせました。
これは、スタガードウーハー方式と同じだった様です。
なお、ツイーターの感度UPする方法として、ネオジマグネットを使うことを実行しました。
ツイーターなどの磁気回路のセンターポールピースの前に本来の磁石の方向と逆向きに強力なネオジマグネットを貼り付けます。 φ20㎜厚さ3㎜を二枚重ねて取り付けます。 先ず、最初少しずつ近づけると反発します。 引きつけられたらどう方向なので裏返します。(注意! 同方向でくっ付けると外せなくなるので注意します。) そして、更に近付けると、ポールピースの鉄にネオジマグネットが吸い付くので、あらかじめボンド17等の樹脂系やゴム系の接着剤を薄く塗って置きます。ズレるのを防ぐだけなので少量でOKです。
以上の磁石追加でギャップに磁束が集中するので2db程度感度UPします。
と云うことで、ツイーターの感度UPでスッキリした音質に成りました。
上側のウーハーに貼り付けたテープは半分にしました。 全体の感度も若干UPしました。
ところで、ネットワークのコンデンサ等の接続ですが、間違いはありませんでした。
なお、NS-90のウーハーは130㎜型に対して、NS-300のウーハーは160㎜が2個でした。 その為、本来は91db/2.83V/m の感度だった様なので、現在は89db/2.83V/m 程度の感度になっていると思います。
Yasuda様
レポートありがとうございます!
なかなかにマニアックな改造ですね^^
結果としてご満足する音に仕上げる辺り流石です。
3ウェイ化は相当の腕と言えます。
でもそこまで手をかけて貰えたらNS300も幸せなスピーカーと思います^^
実はこのNS90の記事はうちのHPの中でもトップ5に入る人気記事になっているのです。
おそらく中古品を買おうとした際に検索しているようです。
しかし、ネットワークの配線ミスの報告は全然入ってこないので私が持っていた個体だけたまたまだったのかもしれないと思い始めています。
初めまして。
ネットワーク改良後のNS-90の音はいかがでしたでしょうか?
と申しますのも、我が家ではホームシアターで7.1.2chのうち、サラウンド、サラウンドバック、Atmos用スピーカーに
NS90を使用していまして、フロントはNS-150のトールボーイ、センターはNS-C200と、サブウーファー以外はNSシリーズの
13cmウーファーと全製品同一のツィーター使用品で統一しておりまして、音の統一性は良いのですが、音自体に今ひとつ
満足していません。
全部ハードオフで買い足して行ったので、古くて安いスピーカーだからスピーカーを交換しないと駄目かな?と思っていた所
この記事を発見し、全部直して見ようかと思い始めました。
ネットワークを改善しても大して変わらない様であれば、治す価値は無いのかな?と悩んでいます。
ちなみに全部のスピーカーのウーファーを外して見た所、全て間違った位置にコンデンサが繋がれていました。
不思議なのはNS-90が6本有るうちの2本はウーファーがプラスネジで固定されており、吸音材もしっかり入っていたのですが
残り4本は六角レンチで締めるタイプの六角穴付きボルトでウーファーが取り付けられており、吸音材はほぼ入っていませんでした。
(生産時期に依るものだと思いますが)
センターのNS-C200はNS-90と同じネットワークでしたが、トールボーイのNS-150は3ウェイなのでネットワークは違いましたが、
ミッドレンジとツィーターの所は同じようでしたので、そこを修正すれば良いのかな?と思っています。
全部治すとなると結構大変な事になりそうなので、ネットワーク改良後の音質改善はいかがなものだったか、教えて頂ければありがたいです。
はじめまして、私の記事が参考になったようで嬉しい限りです^^
私がばらした個体は吸音材はほとんど入っていませんでした。
ネットワークを正しく繋ぎ直したらばまともな音になりました。いわゆる激変という変化です。
ちゃんとした2ウェイの音になりますから当然ですけどね^^
私が確認したものはNS90だけですので、はっきり言えるのはNS90だけですが、
お持ちの6本を正しくネットワークを繋ぎなおしたならば、サラウンド環境は劇的に改善されると予想しています!
お返事有難うございます。
何分天井やら壁やらに固定していますので、大事にはなりそうですが、時間を見てやってみたいと思います。
有難う御座いました。