マークオーディオの日本輸入総代理店であるフィデリティムサウンド社から革新的なガラスコーンのユニットがようやく販売開始されます。音楽の友社と共同でクラウドファンディングされます。
現在最終製品版のユニットが日本に3セット入ってきていて、一つは音楽之友社、一つはフィデリティムサウンド社、そしてもう一つがうちにあります。
このガラスコーンのユニットはアルペアのフレームのダイキャスト版なので、アルペア5用のキャビネットが沢山あるBlockDuctスピーカーでは色々とテストに協力しています。
昨年11月頃から試作機をBlockDuct-B130siなどに取り付けて視聴しましたが、このガラスコーンの特性の良さは驚異的と言えるほどです。非常に高い解像度で40KHZまで伸びきっておりツィーター?なにそれ状態です。
そういう中で先日発表したBlockDuct-A151siは実はこのガラスコーンのAlpair5G用に設計したものなのです。
当然通常のアルミのAlpair5で音決めしているのでアルミ版アルペアでも最高の音になっていますが、このガラスコーン版のアルペアはちょっと解像度と高域の伸び、粒立ちみたいなもので圧倒的です。
youtubeでこのガラスの音が伝わるかはわかりませんがアップしてみました。
ガラスコーンのアルペア5G
通常のアルミのアルペア5
これまでのアルミ振動板のAlpair5は3インチのユニットで最高と思ってきましたが、Alpair5Gは超えて来たように感じます。
ただし、Alpair5の一番のストロングポイントであるシングルサスペンションの良さは依然としてはっきりとあります。残念ながらガラスコーンのAlpair5Gはダブルサスペンションです。まあ、ここの部分は一長一短があり、シングルサスペンションのこれまでのAlpair5は過大入力に弱かったのですが、このダブルサスペンションのAlpair5Gはその脆さはありません。
ある部分では好みの差でこれまでのアルミ振動板のAlpair5を好ましいと感じる人もいると思いますが、解像度や高域の伸び、音の立下りの美しさなどでこのガラスコーンは他の追随を許さないほどの音になっています。
そしてキャビネットの音としてJuveAcousticsが追求している音を言葉にしたときに、強靭さがもたらす解像度や音の粒立ち、立下りの美しさ、あれれ?Alpair5Gとベストマッチだよなあ
そうなんですよね、春ごろにこのガラスコーンの音を聴いた時に、俺のキャビにぴったりじゃねえか!と思ったものです。
キャビネットを響かせないBlockDuct式に入れたAlpair5Gは音の減衰が異常に早く音楽信号以外の音をほぼ感じません。Alpair5Gの減衰特性はこれまでの振動板の素材の中でまさに革新的と言えるレベルの特性を持っているようです。信号が消えたときにスッと音が消える、これが実はとても難しくどんな素材でも信号が消えた後にほんの少し響きが残ってしまう現象がありました。この音が消える時間が圧倒的に少ない特性のようなのです。
私はこれをキャビネット制作で、ずっと追求してきたことなんです。ここを追求したからこそ美しいステレオイメージを提供できるスピーカーになっています。
スピーカーはキャビネットで決まります。私のキャビネットに入れたらどんなユニットでも良い音でなるんですよ。音のバランスや佇まいみたいなものはキャビネットで決まりますが、そのバランスの中でやはり大きく違いは出てくるものです。
オーディオってのは残り5パーセントの戦いみたいなところがあります。
この5パーセントをどれだけ0に近づけるか。
これがわかる人はオーディオ沼であがいてきた人と思います。
そのために数万円もするケーブルを持ち上げるだけのためのオカルト商品に藁をもつかむ思いで手を出したりするのでしょうか。
話が逸れました。
このAlpair5Gはその5パーセントになりうる革新性を持っている事を私は断言します。
コメント