BlockDuct-C140si

スピーカー

新作のブロックダクトスピーカーです。

BlockDuct-C140si

CはコンビネーションのCです。

バッフルにホワイトオークの20ミリ厚
側板にアフリカケヤキの15ミリ厚
天、底、背板にアフリカンチークの12ミリ厚

と、3種類の木材を異なる厚みで組み合わせて制作しました。

全て無垢材です。

このホワイトオークのバッフルがとても良い木材なので、いつこれを使って作ろうと保存しておいたとっておきのホワイトオークです。3年くらい保管していました。

実はキャビネットのサイズそのものがこのホワイトオークありきで設計しています。長さ300ミリだったのでキャビネットの高さは自動的に300ミリで設計を始めました。

完成はこの形に。

110×300×200

クリアのオイル仕上げにしました。

このバッフルに使うホワイトオークを活かすための設計、といういつもとは少し違う設計です。通常はユニットを活かすためのキャビネットを考えますが、今回はこのホワイトオークのサイズに合うユニットを考えました。ということで使い慣れたCHN40micaを使う事にしました。トランスミッションラインスピーカーの設計にCHN40micaを使うつもりでいたので、同じユニットで違う形式のキャビネットで音の違いがどれだけになるかへの興味を満たすための制作という面もあります。

当然ブロックダクトです。しかし小型化したかったので左右を連結していません。内容積を確保することを優先しました。そのためダクトはリアに設置。内容積は3.2Lで計算しfd値は65Hz辺りにし、中低域をリッチにする意図です。バッフルはがっちりとユニットを受け止め、大きな側板はアフリカケヤキで美しく鳴らす意図です。面積の少ない天板、背板は12mmという板厚にしこちらもアフリカンチークの響きを音に加味したいという意図です。

3種類の無垢の広葉樹をバランスよく響きとしてブレンドするようなイメージです。そしてブロックダクトがクリアな低域で支えます。バッフル最小による点音源でシャープな音像と広い音場を再現します。

こんな感じのイメージです。

連結板無しの前ダクトだとダクトからの中高域の音漏れが音像のフォーカスを乱す原因になるので、リアダクトにして位相の乱れの原因を低減します。これは何度も制作しているので確かな方法です。

そして完成したその音ですが、意図した音が完全に再現されています。むしろ予想よりずっと良い音です。最初に音出ししたときにマークオーディオのジュン君と一緒に聴いたのですが、「CHN40はいろんなありとあらゆるキャビで聴いたけど、聴いた中でベストな音になったぜ」と思わず言ってしまったくらいの出来です。

これは定番化しないと!と思うレベルですが、同じ材を安定して用意出来ないので、この140siはこの一台限りになりそうです。似た構成で制作する可能性は大ですが、同じものは難しいかもしれません。

非常にコンパクトですが、その大きさが消えるためまるでマジックのようなスピーカーです。

下の写真は同時に制作したトランスミッションラインスピーカーのTLS-03siとの大きさ比較の写真です。

 

また一つ名器を産み出してしまったぜ。

 

SOLD-OUT

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