ユーヴェ工房のスピーカーラインナップを充実化させるべく開発の日々ですが、3インチシリーズとしては最高レベルのものが出来たと思います。nonDuct-B115siは3インチユニットのスピーカーとして最高レベルと思っていましたが、音の佇まいは115のまま低域を更に充実させたモデルが完成しました。正直ここまでの音が出るとは思っていませんでしたが、予想よりずっと良いものが出来たと思います。
高さは115の270mmに対して337mmあります。幅と奥行きは同じです。149×337×300です。内容積を5リットル確保するために高さを拡大してあります。奥行を拡大する案もありますが、奥行が40センチ近くになるのは使いにくいかもしれません。しかし、次回作はこの奥行拡大バージョンの予定です。
内部構造はnonDuct-B115siと同じ構造です。仕切り板が定在波やダクトからの中高音の音漏れを防ぐ構造はそのまま踏襲しています。この構造はユーヴェ工房のスピーカーのアイデンティティのようなものです。ダクトはキャビネットと一体構造にし、内部を三角形を二つにすように仕切り板を設置し、ただでさえ強固なキャビネットを更に強固にする構造です。
木材の組み方はnonDuct-B110の記事で紹介していますので参考にして頂ければと思います。組み方の記事はこちら。
ノンダクトバスレフ式は小型ブックシェルフのバスレフ方式に絶大な威力を発揮する方式です。バスレフ方式のデメリットをほぼ消し去った方式であります。
★ ダクト自体の共振がゼロとみなせること。
★ ダクトの入り口で発生する風切り音が発生しないこと。
★ 内部の空気を最大限利用できること。これは小型スピーカーの場合かなり有効です。
これは以前作ったダブルバスレフですが、塩ビのダクト周辺に注目してください。水色の線の周辺の空気が有効に使われているのか疑問を持っています。緑の線と赤の線がぶつかって空気の密度が高くなる場所があるのではないか?そう考えています。そしてその周辺の空気は有効に活用できていないのではないか?科学的なデータはありませんし、単なる思い込みかもしれません。しかし、長年スピーカーを作ってきましたが、ノンダクトバスレフ式だとダクト周辺のデッドスペースになる場所がないので空気を有効活用出来、ダクトの効果が高くなるのではないかと考えています。音を聞いての実感を基にしていますので、科学的な検証を基にしているわけではありません。
大型スピーカーならあまり気にする必要はないですが、小型ブックシェルフで低域を伸ばすためにはとても効果が高いと考えています。
そしてキャビネットを徹底的に高剛性化しキャビネット自体の共振を可能な限り減らす、というコンセプトがユーヴェ工房のスピーカー設計の理念です。
この理念を貫いて誕生したのがnonDuct-B115siです。マークオーディオの中島社長様に唯一無二とお褒め頂きました通り、完成された音ですが、あと少しだけ低域が伸ばせればフルオーケストラでも大型スピーカーに負けないものになる、という確信めいたものがありました。そこで115を10台用意して売れる間に開発に取り組んでいたのが今回の新作nonDuct-B118siです。
沈み込む低音が高い解像度で再生出来ています。メーカー製スピーカーなら重低音と表現していることでしょうか。おそらく3インチでここまでの音を再生できると思っている人はいないと思います。それ程の音になっています。もちろん、ホログラフィックに浮かび上がる引き締まった緻密な音で表現されるボーカルをはじめ中高域はnonDuct-B115siと同等です。
この商品を115と同じようにラインナップに加えるかどうかは、今後の奥行きが長いバージョンや高さと奥行きをそれぞれ伸ばすバージョンを試作してからの判断になりますが、この音は必ずラインナップに加えます。
ヤフオクで販売いたしますが、今後は未定ですので当面現品限りということにします。試作品ということで製品版の価格よりお安くお出しします。
それとともに、nonDuct-B115siを10台限り2万円引きの68000円で販売していましたが、友人が「俺らに売ったものを10台に含めちゃダメじゃない?」と言われたので、確かにそうだな、と納得させられましたので、知人に売った分は追加分として68000円でヤフオク等で販売することにしました。当面2台を販売する予定です。
115と118の設計にはいい音にするためのある「おまじない」をかけています^^それでいい音になるわけではないのですが、いいスピーカーにしたいという思いの表れと受け取って頂ければと思います^^
内寸ですが縦横比を黄金比にしてあります。
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