まずはスキャンスピークの2インチを使った通常のバスレフスピーカーです。
10年くらい前のステレオ誌付属のユニットですが、このユニットを舐めてはいけません。きちんと設計したキャビネットに入れてあげれば驚くような音を再生してくれます。何度もこのユニットを使って作っていますが、作るたびに好きになるユニットです。前作は下の写真です。
これも粋なデスクトップスピーカーでしたが、これを超える事を目標に設計に着手しました。
この時はfd値を77Hzくらいに設定していて驚くような低域再現を見せてくれました。そこで今回はもう少しだけfd値を低く取り朗々となるスピーカーを目指しました。非常に小型のために上の前作では15ミリ厚の集成材を使ったのですが、板厚が内容積を圧迫しているので、もう少し大型化するべきだったか?と考えていました。内容積は2リットル強でした。外形寸法は100×170×250。
そこで今回は内容積を倍の4リットルに設定。fd値は68Hzくらい。しかし4リットルでがっちり作るとせっかくの小型ユニットが台無しです。もっと小さく作って小型ユニットならではの姿にしたい。そこで、最近広葉樹を使って成功しているので、今回も広葉樹を使って板厚を薄くして内容積を確保する設計にしました。
外形寸法92×198×300
バッフル、天板、底板、背板をホワイトオークの無垢板、8mm厚にし、側板は松の集成材6mm厚を採用することにしました。これで内容積4.3リットル取れます。しかし、こんな薄い板でイケるのか?と思いますよね。イケるはずなんです。最近キャビネットのどの部分をどうすればいい結果になるかわかってきましたのでその確認の意味を込めての設計です。
考えに考え抜いたベストな補強ですぜ。左側がバッフルです。バッフルと天板の補強はホワイトオークの端材ですが、4本見える角材は側板と同じ集成材です。この4本の角材で両側板を連結する構造です。そして上下前後の定在波低減の役目も果たしています。通常補強はバッフルや天板に付けている補強のようにすることが多いと思います。そして4スミに3角材入れたりします。しかし、いくら補強しても、ん-鳴いとる、なんてことありませんか?箱鳴きを止めることは不可能ですが、上手に低減してやるととても良い結果になります。角材の位置やホワイトオークや側板の響かせ方にに関しての詳しいことは端折りますが、これで適度にホワイオークの響きが乗った朗々となるスピーカーになると確信をもっての設計です。(実験で良い結果を踏まえての設計です)
非常に軽いスピーカーになりました。ユニット込みで1キロしかありません。しかし、重厚な低域も再現できる狙い通り、いや、それ以上のスピーカーになりました。このユニットでこれだけの音を出しているスピーカーは他にないだろ、と思える出来です。これエポックメーキングとなった気がしています。
仕上げは和信の水性ウレタンニスのオリーブ色です。
いつもの音源でYOUTUBEにアップしましたので、聴いて頂けると嬉しいです。
さて、今後の予告ですがnonDuct-B126でオールアフリカンチークで大成功しましたので、今度はオールアフリカケヤキのノンダクトバスレフスピーカーです。
材料のカットは既に完了しています。今から出来上がりの音が楽しみで仕方ありません^^
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