さて今作のBlockDuctは初めての試みです。ダクト部分を底面に設置します。
テレビモニターなどのサイドに設置するスピーカーを設計しようと思っていましたが、昔と異なり今のモニターは皆薄型ですので、薄型スピーカーで良いスピーカーを作りたいと考えていました。うちのスピーカーは音優先で奥行きがあるスタイルが多いのでモニターの脇に設置するには不向きです。
奥行10センチ、高さ50~60センチくらいが目標です。奥行10センチで良い音のスピーカー作れるのか?とお思いの方も多いでしょう。ユニットは3インチでいきます。奥行を浅くするには幅はある程度必要です。バッフル幅を狭めて点音源化を図りステレオイメージを追求するJuveAcousticsのこれまでの設計方針とはかけ離れていますが、今作はモニター脇に設置するのが目的のスピーカーです。モニターと面一になるようにするための薄型の設計です。
これまで何機種か薄型のスピーカーを作りましたが、BlockDuctではなく通常のパイプダクトを使っていました。ブロックダクト型では私が考える理想的なポジションにダクトを設置できないからです。しかし、薄型にした場合唯一理想的な場所がここです。バッフルを取り付ける前の状態です。
底面に設置すれば内部の空気を最大限有効活用できます。底面に設置すると大問題なのがスタンドの形状です。底面のダクトからの放射があるので底面はフリーで尚且つしっかり支える必要があります。
このような形状にしました。板は30mm厚の松系の集成材です。スピーカーを支える丸棒は赤松です。板材を貫通させるように4か所穴を開けてはめ込んでいます。これで底面ダクトでも問題なく動作するはずです。高さはスタンドまでが80mmで床まで110mmということなります。接地面との干渉はゼロではないでしょうが、いい具合に低域増強するのではないかと考えて110mmという高さに決定しました。
スピーカー自体の最終的なサイズは奥行は110mmで幅が180mm、そして高さが425mm。板材はアカシアの集成材15ミリ厚です。スタンド込みで高さ535mmです。
ラックなどにテレビを設置してありその両サイドに設置する場合はこのようにスタンドに載せて使用します。ターミナルはサイド下部に設置してあるのでスピーカーケーブルをモニターの後ろ側を通せば目立たないと思います。
そして、壁にモニターを取り付けている場合もあるので、スタンドなしで壁に設置できるようにしてあります。壁掛けスピーカーとして使用できるようにスピーカー背面はフラットにしたのです。
まだ取り付けていませんが、壁掛けにも対応できるように取り付け金具を背面に設置します。
手持ちの取り付け金具なので、この部分だけは中古になります。壁掛けスピーカーとして使用する場合はスタンド不要になります。
音はモニタースピーカーの脇に置くという事、つまりバッフル効果大のスピーカーなので音は前に出てきます。そして低域はリッチです。迫力満点で映画が見れるのではないでしょうか。
こういう使い方もできますし。スタンドを使わずにダクトを下に向けて設置すると密閉スピーカーになります。使い方色々の面白いスピーカーになったと思います。
一番のおすすめは壁に取り付けてあるスピーカーの脇に壁掛けスピーカーとして使う方法ですが、我が家はそういう環境にないので試せないのが残念です。
音はyoutubeにあげたので参考にしてみてください。
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