欠品中だったBlockDuct-A138si Premiumが完成しました。今作はダクト部分にマイナーチェンジを施しバージョン8となっています。
これ以上ないと思われる完成度に達しております。もともと前作のver.7でもうこれ以上改良の余地はないと考えていましたが、ダクトの動作に関していろいろわかってきたことを整理しこのver.8に落とし込みむことで更なる向上を目指しました。
BlockDuct方式は、私しかやっていないので情報を集めることが出来ません。一般的にはダクトの径は大きいほうがダクト内の気流抵抗が減るのでノイズは減るとされています。この常識は筒状のダクトの場合は当てはまりますが、BlockDuctの場合は全く当てはまらないことがわかってきました。
極限までダクトノイズを減らすことを考えてきた結果がBlockDuct構造です。激しく振動する筒型ダクトの振動を止めることでダクト内の空気を正確に共鳴させることが可能となります。そして内部と外部のダクト形状を同形状にすることでダクトを空気が出入りする際のノイズを排除。これは現在のBlockDuctの肝になっていますが、内外ともにラウンド形状にすることで劇的にダクトノイズは消えます。
空気が出入りする際、一般的なダクトでは入口の角で流れが剥離し、小さな渦(剥離渦 / flow separation vortex) が発生します。
いわば“ダクト周辺に沿って発生する小さな台風”のような現象です。 これはポートノイズや位相乱れの原因となります。
ブロックダクトでは入口部をR形状で整流し、 渦流の発生を抑え、層流状態を維持しています。 これにより、低域の立ち上がり・位相・ノイズ特性が大幅に改善されます。

この剥離渦に気が付いているメーカーもちゃんとあります。出口をラウンド処理してこれに対処しているダクトはB&Wなどいくつかあります。
しかし、内部も同様に処理しているメーカーはありません、JuveAcousticsだけです。ブロックダクト形状にしないと物理的に不可能ですからね。一般的な筒型ダクトでは、内部側を大きくラウンドさせるための構造スペースが確保できず、 物理的にキャビ内部側の整流処理が不可能 です。
このブロックダクトのメリットを最大限活かす取り組みをしてきました。つまりはポートノイズが発生しないのでキャビネットの小型化が可能という方向でキャビを小型化、直径15mmまで径を小さくしたものを製作しました。
まあ、通常直径15mmのダクトなんてボーボー言いますが、ブロックダクトでは整流処理をしていることでこのポートノイズがありません。
そこで考えたのですよ。同じキャビで同じfbに設定した二つのダクト。一つは直径50ミリダクト長100ミリのもの。もう一つは直径30ミリのもの。おおよそで30ミリあれば同じfbになります。

上の二つのダクトを比較した場合、低域の立ち上がるスピードはどちらが上でしょうか?
同じ低音を出してるとき、ダクトを出入りする「空気の量」は同じです。
スピーカーが同じキャビネットで同じfbで鳴ってるなら、
ダクトを出入りする「体積流量(空気の量)」は同じ になります。
つまりどういうことか?
直径30mmのダクト内の空気流速は、直径50mmの約2.8倍になるということです。
2.8倍も速く空気が押し出されるのです。
これって低域のスピード感に関係するのではないか?
幸いにもブロックダクトは空気の流量スピード(流速)が上がってもポートノイズは発生しにくい構造です。
実はこのことはBlockDuct‐ナンバー150以降くらいからずっと取り組んできました。現在172になっていますが、ようやく最後の本丸に手を付けます。もともと完成度が抜群であったので138のダクトには大きなメスは入れませんでしたが、今回はこのダクトを小口径化することでダクト長を短くして空気の流量スピードをアップさせて低域のスピードアップを目指しました。
実は完成度が高かったから、だけではなくこのモデルは32~33Hzから再生するので、それだけ低い周波数の場合には小口径化するのは難しいと思っていたのです。
更なる詳細は企業秘密なので書きませんが、
今回は約20%の流量スピード(流速)アップを目標に、
ダクトのマイナーチェンジを行いました。
ほんの少し、低域の立ち上がりの瞬発力を上げようという意図です。

上の写真は左が通常のアルミ振動版で右がマイカ振動版です。マイカの方は新製品とのことで1つだけしか入手していませんので限定一台になります。
外形寸法はこれまで通り168×380×360で同じです。バッフルの厚みも50ミリで同じです。ただしバッフル下部1/3はこれまでの100mmから75mmになっています。それ以外は全く同じです。
で、スピードアップしたのかよ?というという問いに対しては、激変です!なんて言えれば良いのですが、さすがにそれはないですね。ただし、気持ち低域の解像度が上がった気がします。まだおろしたてのユニットなので正確な判断はできません。ただ超低域(30Hz 付近)が入っても問題なかったことは狙い通りです。破綻しないか?という不安は正直ありましたからね。
今鳴らしながら書いているのですが、途中なんども筆が止まります。あまりにいい音なので!聴き惚れるで・・・
やはり感覚としてこのマイナーチェンジは良かったと思います。たった3ミリ径を小さくしただけで大げさだな、と思う方もいるでしょうが。
スピーカーってその一つの改良では大差ないことをいくつもいくつも積み重ねた結果として少しずつ良くしていく。それの繰り返しなのだと思っています。それがオーディオってものです。
ver.7でも、どのスピーカーにだって負けねえよ(勝ち負けなんてないですけどw)、と思っていましたが、このver.8で更なる高みに達したと、今、おいしくコーヒーを飲みながらポリーニのバッハの平均律を聴いています。
曲が終わったら拍手しちゃいそうだ、そこにいるポリーニに。

マイカ振動版とアルミ振動版の2種類の写真を載せていますが、違いが気になるところかと思います。
私のキャビにおいてはアルミのデメリット・・・内部の音にアルミが共振してアルミ臭さを出すこと・・・がありません。しっかり全面に吸音(2種類の吸音材)しているのでアルミのデメリットは出ません。
紙系振動版は内部損失が大きいので内部の吸音処理が今一つな場合に内部の音に共振しにくく素直な音になるメリットがあります。
マイカバージョンも非常に良いユニットでどちらでも良いと思っていますが、このキャビにおいてはアルミのメリットが若干ですが上回ると感じました。ただし、その差は微小です。紙のほうが内部の音がほんの少し、ほーんの少し響きとして乗ってる感じに聴こえました。
これは好みでお選びいただいて良く、どちらの振動版でもこのキャビで美しい音楽を奏でてくれます。
ただし、マイカは先述のとおり1セットしかないので気になる方はお早めに。
現在BASEにてアルミ振動版のものを出品しましたが、ご購入後にマイカでご指定いただければオーケーです。

直接お振込みなどご相談はお問い合わせからお気軽にご連絡くださいませ。







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