前作で極厚ウォルナットバッフルを採用して大成功しましたが、それより早くから取り掛かっていたのがこのブビンガバッフル。
無垢20mm厚のブビンガバッフルですが、重くて硬いとても強靭な木材です。
組み合わせる木材によっては硬い響きになると予想されます。バッフルがあまりにも硬いので、バッフル以外は響きを加味することを重視しました。
硬い広葉樹と柔らかめの針葉樹を組み合わせるというアイデアは以前から採用していてとても良い結果になっています。針葉樹はここの所気に入って使っているイエローシダーにします。横から見て20mm厚のイエローシダーをコの字型に組んでバッフル受け止めるイメージです。
イエローシダーは針葉樹の中では目が細かく頑丈でスピーカーに向いていると考えています。スプルースに似ているも感じています。
そして側板はアフリカケヤキを板厚を変えて採用。アフリカケヤキは日本の欅によく似たアフリカ材でこれもとても硬く頑丈な木材です。15mm厚で針葉樹30mm厚以上の強度があると思っていますが、片側に15ミリ厚、そしてもう片方に9mmで鳴らす方向です。硬い木材は薄くすると逆に良く鳴きます。
そしてこのアフリカケヤキは美しく響きます。
内側の側板の鳴きを止めると音像フォーカスがピシッと決まることはわかってきています。なので美しいステレオイメージを求めるならバッフルと内側側板はがっちりと固めます。そして外側は板薄めの9mmで鳴らすイメージです。
そして左右の側板はなるべく干渉しあわないようにするための、天板、背板、底板のイエローシダーです。内部損失が見込めるブビンガやアフリカケヤキより柔らかい針葉樹です。
ブロックダクトは背面下部に設置。前作のBlockDuct-C152siと同じリアダクトです。
前作のBlockDuct-C152siも今作のこのBlockDuct-C153siも似た設計思想ですが、こちらの方がより遊びが大きいイメージです。薄い方の側板を内側に設置すると音像フォーカスは甘くなりますが響きが増しゆったりと鳴るイメージに変わります。
しかし、良いことばかりではありません。制作が困難すぎます。ウォルナットも重厚な木材ですが、ブビンガに比べたら加工は容易と言えるレベルです。厚み30mmのウォルナットの方が厚み20mmのブビンガより全然加工は容易でした。
おそらく、ブビンガに手を出すことはしばらくはないと思います。道具の歯が次々に死んでいくんですよ(笑)
でも、出てきた音は最高レベルです。いや、ホント。最高です。
キャビネットのみで138000円の販売予定価格でしたが、これを書いている途中で販売済みになってしまいました。
ということでSOLD OUTです。
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