パッシブラジエーター式シリーズ PR09

スピーカー

PR04

このPR04はマークオーディオとステレオ誌とのコラボ商品として近々発表されるものです。デザインの変更はありますが基本は同じです。ユニットはマイカ版になる予定です。

ユーヴェ工房としてこの小型デスクトップ用パッシブラジエーター式はシリーズ化しますが、少し内容積を増やすタイプを考えていました。デザイン的に大型化するとスマートさが失われるような気がして考えるだけで制作していませんでした。

1:バッフルはそのままで奥行きを伸ばす事で容積アップするのか
2:バッフルを縦に伸ばし容積アップするか

1はユニットとパッシブラジエーターの距離が離れることの影響が懸念されます。しかしデザイン的には良さそうです。
2は音の面での影響はあまり思いつかず、設置面積は変わらないので使いやすいこと。しかしデザイン的にスマートさが失われるような気がしてなりません。

いつものことですが、考えていてもしょうがないので今回は2を選択して制作してみました。

それがこれです。

PR09

今回の新作PR09とPR04の違いをご説明します・。

PR04は外形寸法100×114×114で内容積0.615L
PR09は外形寸法148×120×120で内容積0.764L

わずか150CC ほどのアップです。外形寸法は大きくなっていますが内容積は微増にとどめています。それは板厚の変更によるものです。PR04は板厚12ミリですが、PR09は板厚14ミリで制作しました。この小さなサイズで2ミリの違いはかなり大きく内容積に影響します。

板材はアフリカンチークと呼ばれるアサメラ材とアフリカケヤキと呼ばれるアパ材を使っている点は同じです。PR09もPR04もより硬いアフリカケヤキをバッフルに使っています。

ユーヴェ工房の小型パッシブラジエーター式スピーカーの特徴は空気バネの力を最大限利用することを設計上の最重課題としています。これはパッシブラジエーターを可能な限りユニットとシンクロ動作させることを目的としています。パッシブラジエーターの設計法としてはティール氏のものが有名ですがティール氏のものはパッシブラジエーターをバスレフのダクト同じように動作させる設計方法です。つまりある特定の帯域に反応して動作させる方法です。

しかしこの設計手法を小型スピーカーにそのまま適用することは困難です。それよりもパッシブラジエーターの動作により内容積を大きくするイメージの設計です。3~4リットルの密閉型の音を1リットル以下の内容積で実現するためのパッシブラジエーターの採用なのです。

音は狙い通りになっています。
デスクトップで、寝室で、小粋な小型スピーカーになったと思います。そしてデスクトップでオーディオが完結している場合などはメインスピーカーを張れるクォリティになっています。

音はyoutubeに空気録音したものをアップしましたのでそちらを聴いてみてください。

デザイン的に出来上がってみればこれはこれでそこそこイケるのではないか、と思える仕上がりになりました。音は会心の出来です。

仕上げは蜜蝋クリームを塗りこんでいます。

 

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